美白ニーズの高まる東南アジアにオリジナルブランド「デルメッド」で進出
2020年01月20日
2020 年より新たな海外展開へ。
三省製薬では、2019 年 12 月に決定した未来ビ ジョン「我が社の未来像」における当社のコンセプト「よりよい成分 よりよい化粧品 4.0」にもとづき、2020 年より海外展開を本格化させていきます。
海外展開における柱は 2 つあります。1つは、日本で初めて美白有効成分の承認を受けた、当社開発による 「コウジ酸」などを配合したオリジナルブランド「デルメッド」の輸出販売。もう1つは美容成分の開発から製造、販売まで一貫して手掛ける当社ならではの「バリューチェーン」(※ページ下部のイメージ図ご参照)を活かした化粧品づくりに関わる全てのサービスの提供です。
まずは近年、美白市場が拡大している東南アジアや中東地域で「デルメッド」を展開していきます。2019 年には、 中国、ベトナム、マレーシア、アラブ首長国連邦(UAE)において、商品登録を行い、同年秋より輸出をスタートしました。当面は主にEC 販売を主軸に浸透を図りつつ、現地パートナー企業の開拓や連携を進めていきます。将来的には、東南アジアや中東エリアの周辺国への拡大、インド、ロシアへの進出も狙っていきます。
さらに、当社の「バリューチェーン」を活かし、海外企業を対象とした美容成分の B2B販売、OEM・ODM 受託 (※1)、安全性・安定性・有効性試験の受託、自社製品を日本で販売するための薬事業務の代行など、化粧品づくりに関わる全てのサービスも提供していきます。
当社事業開発部内に海外チームを配置し、さらに海外営業経験のある外部人材を中東担当、アジア担当として登用し、本格稼働していきます。
漢方薬局をルーツとする当社は 1960 年代にシミ治療の医薬品外用剤として「プラセンタ」の開発・製品化に成功しました。そして、1980 年の薬事法改正後は「コウジ酸」で医薬部外品の美白有効成分の承認を日本で初めて取得しました。美白のパイオニアである当社が、美容成分の開発力、配合力、製剤力という強みを武器に、いよいよ海外の美白市場・化粧品市場に本格進出することとなります。 News Release 2 2020 年は、当社のミッション「いつまでも若々しく、美しくありたいという人類の根源的欲求に応え、社会に貢献 する」を世界で実現していくための第一歩を踏み出します。
※1 OEM:当社が製造メーカーとして、他社ブランド製品の製造を受託する事業。ODM:商品企画の段階から他社ブランド製品の製造までを受託する事業。
当社が進出する海外市場について
アジアでは、きれいな肌に加えて色が白いことがステイタスの象徴、憧れの対象とされており、近年は美白志向が高まっています。日本の文化も広がりをみせ、高品質なメイド・イン・ジャパンへの期待、需要も高まっています。人口の増加とともに化粧人口も増えており、美白のパイオニアである当社のチャンスが広がります。
また、シミやそばかすを防ぐだけではなく、色ムラのない肌へのニーズも広義の美白ケアにつながると当社は考えてい ます。性別や人種に関係なく、肌悩みを感じ始める年代の方々に、当社の成分力、配合力、製剤力から成る”デ ルメッド テクノロジー”を駆使したブランド「デルメッド」を紹介していきたいと考えています。
<ご参考 :当社が進出する各国の化粧品市場と特徴>
●中国
中国国家統計局によると、2018 年の中国の化粧品小売総額は前年比 4.2%増の 2,619 億元(約 4 兆 1,904 億円、1 元=約 16 円)。日本の約 2.5 倍。中国における化粧品の輸入統計によると、2018 年は前年比 69.2% 増の 98 億 9,241 万ドルと過去最高。国・地域別では、日本は 2 位(前年比 91.4%増)。日本の化粧品には「安 心・安全なイメージ」があるとされている。 (※ジェトロ資料「市場の拡大とともに競争が激化する中国の化粧品市場」より)
●ベトナム・マレーシア
2018 年度のベトナムの化粧品市場は 560 億円(前年比 7.9%増)、2019 年度見込みは 603 億円(同 7.7% 増)。2018 年のマレーシアの化粧品市場は 898 億円(前年比 6.9%増)2019 年度見込みは 963 億円(同 7.2%増)(※TPC マーケティングリサーチ社資料より)。紫外線が強いエリアで美白への関心が高まり、ネット通販のニーズも拡大しているようです。
●UAE
UAE における化粧品の一人当たりの消費額は月額 247 米ドル(約 3 万円、2016 年)で中東市場では 1 位、世 界では 9 位。(※ジェトロ資料「UAE/ドバイにおける化粧品市場の状況」より)
オリジナル通販化粧品ブランド「デルメッド」について
当社の強みの源泉は、製薬のメソッドで「美容成分の開発」から自社で取り組むことができる「成分力」です。「成分力」には、美容成分の開発だけではなく、本当に効果が期待できると見極める分析力の意味も込めています。加えて、安全性や安定性を確認しつつ効果を最大化させる「配合力」と香りやテクスチャーなどエモーショナル性と機能性を両立させる「製剤力」という製薬由来の技術力・メソッドを結集させた「デルメッド・テクノロジー」を駆使して化粧品づくりに取り組んでいます。
「デルメッド」は、「コウジ酸」をはじめとする、自社開発による美容成分の優れた効果をお客様に直接お届けしたいとの想いから 1993 年にスタートしました。 ブランド名は「DERMATOLOGY(皮膚科学)」 「MEDICAL(医療の)」 「MEDICINE(医薬)」という 3 つの言葉に由来しています。シミ、シワ、たるみなど、肌悩みを感じ始める30 代から 60 代以上の方まで、幅広い層の女性から多くの支持をいただいています。
当社のコンセプト「よりよい成分、よりよい成分 4.0」とバリューチェーンについて
当社は 2019 年 12 月、未来ビジョン「わが社の未来像」を決定し、従来の「『よりよい成分 よりよい化粧品』を 開発し、生産、提供することで、社会に貢献する」という当社のコンセプトをバージョンアップし、「よりよい成分 よりよい化粧品 4.0」と定め、第 4 段階の新たなステージに挑戦しています。新たな取り組みとして、商品開発においては、これまでの『有効性・安定性・安全性』に、新たに『エシカル、エコ、サステナビリティ』の概念を加えたものづくりを推進しています。
「よりよい成分 よりよい化粧品」への取り組みの第 1 段階は、1995 年の社長直轄の品質保証センターの設立による品質・安定性の保証体制の構築です。第 2 段階は、2000 年の ISO9001 の全社一体登録です。第 3 段階は 2013 年、他の化粧品会社による商品事故を目の当たりにしたことで、安全性をより一段と検証する仕組 みを構築し、安全性を強化したことが挙げられます。そして、2019 年、大阪サミットで廃プラや海洋汚染が問題となり、世界的に環境問題への取り組みが重視されるようになり、第 4 段階として、エシカル、エコ、サステナビリティを 取り入れる時だと経営判断しました。すでに、当社の提携農園(福岡県糟屋郡宇美町)では安全・安心な素材づくりへの取り組みをスタートしました。今後も、美容成分の素材植物の生産を拡充していくことを目指しています。
また、当社は、当社内で美容成分から製造・販売までを手掛ける一貫体制を敷き、これをバリューチェーンとして 推進するユニークなビジネスモデルを構築しています。